寒さに弱い庭木・鉢植えの冬越し対策|東京で霜や寒波の前にやること
東京なら冬でも大丈夫だろうと思って植えた庭木が、寒波のあとに葉を茶色くして落としてしまった。そんな経験から、今年は何か対策をしたいと考える方は多いと思います。ただ、防寒材を巻けばよいのか、鉢を家に入れればよいのか、そもそも自分の植物に対策が要るのかが分からないと、手の付けようがありません。
株式会社プラッツのエクステリアプランナー、藤田です。
植物の防寒は、「その植物がどこまでの寒さに耐えられるか」と「その庭で実際にどれだけ冷えるか」を照らし合わせることから始まります。東京の庭で起こりやすい冬の条件から、判断の基準と具体的な方法まで順に説明します。
目次
東京の庭で、冬に植物が傷みやすい条件
植物が冬に傷む原因は、気温の低さだけではありません。最低気温、霜、北風、乾燥が重なったときに、被害が出やすくなります。
最低気温が植物の耐寒温度を下回ると、葉や枝の細胞が凍結で傷みます。霜は、夜間の放射冷却で地表付近の水分が凍ったもので、晴れて風のない冷え込んだ朝に降りやすく、葉や新芽に当たると傷みの原因になります。冷たい北風は、葉からの水分蒸発を進めて乾燥させるため、常緑樹では風の当たる側の葉が傷むことがあります。
同じ庭の中でも、条件は場所によって異なります。建物の北側や風の通り道、コンクリートやブロックの壁際は冷えやすい場所です。日陰では霜が昼まで溶けず、傷みが長く続きます。逆に南向きの壁際は、日中の熱が溜まって冷え込みが和らぎます。
植物側の条件も関係します。植え付け1〜2年目の若い株は根が十分に張っていないため、寒さの影響を受けやすくなります。鉢植えは根が地面に守られていないため、地植えより冷えやすくなります。
防寒が必要かどうかの判断基準
判断の基準は、植物の耐寒温度と、予想される最低気温の比較です。
まず、購入時のラベルや品種の説明書きで耐寒温度を確認します。ラベルが残っていない場合は、植物名を調べて、おおよその耐寒性を確認してください。耐寒温度は目安であり、植え付け年数や環境によって差が出ます。
次に、天気予報の最低気温を確認します。予想最低気温が耐寒温度に近づく、または下回る予報が出たときが、対策のタイミングです。庭は天気予報の地点より冷えることがあるため、余裕を持って考えてください。
南国系の植物、観葉植物として売られている植物、新しく植えた苗は、対策を前提にしたほうが安全です。逆に、落葉樹の多くや、冬に葉を落として休眠する植物は、枝が凍結するほどの冷え込みでなければ、大がかりな防寒は通常必要ありません。
耐寒性が分からない場合は、鉢植えなら移動できるように準備し、地植えなら寒波の前夜に覆えるように資材を用意しておくと、慌てずに済みます。
鉢植えと地植えの防寒方法
鉢植えの場合
鉢植えは、移動できることが最大の強みです。寒波や霜の予報が出たら、軒下、建物の壁際、玄関、日当たりのよい室内などへ移します。軒下は霜を避けられ、壁際は風を避けられます。
室内に取り込むときは、暖房の風が直接当たる場所を避け、日当たりのある窓辺に置きます。急に暖かい場所へ入れると、葉が落ちることがあります。移動できない大きな鉢は、鉢の周りを不織布や緩衝材で巻き、地面からの冷えを防ぐために鉢の下に台を置きます。
地植えの場合
地植えは、根元の保温と、地上部を覆う方法を組み合わせます。根元には、腐葉土、バークチップ、わらなどを数センチ〜10cm程度敷いて地面の冷え込みと乾燥を和らげます(マルチング)。
地上部は、不織布や寒冷紗で覆います。ビニールは日中に内部が高温になり蒸れるため、使う場合は夜間だけにし、日中は外してください。支柱を立てて骨組みを作り、植物に直接触れないよう覆うと、葉の傷みを防げます。覆う前には、植物の周囲に風除けを立てておくと、冷たい北風の影響を減らせます。

冬の水やり・肥料・剪定で気をつけること
冬の水やりは、少なすぎても多すぎても傷みの原因になります。土の表面が乾いたら、気温の上がる晴れた日の午前中に与えます。夕方に与えると、夜の冷え込みで根の周りの水分が凍りやすくなります。鉢の受け皿に水がたまっていると鉢の中で凍るため、水は必ず捨ててください。
肥料は、冬は植物が休眠または成長を緩めているため、与えすぎないようにします。冬の追肥で新芽が動き出すと、寒さで傷みやすくなります。寒肥を与える場合も、種類に合ったものを控えめに使ってください。
剪定は、寒さに弱い植物では冬の強い剪定を避けます。切り口から寒さが入り込み、傷みが広がることがあるためです。枝が混み合っている程度なら、春まで待つほうが安全です。傷んだ枝や葉も、見た目が悪いからとすぐに切らず、春の芽吹きを確認してから整理してください。傷んだ部分が、冬の間は防寒の役割を果たすこともあります。
よくある質問
Q. 寒波のあとで葉が茶色くなりました。枯れてしまったのでしょうか?
葉が茶色くなっても、枝や根が生きていれば春に芽吹くことがあります。枝の先を爪で軽く削って、内側が緑色であれば生きている可能性が高いです。結論を出すのは、芽吹きの時期にあたる4〜5月まで待ってください。それまでは、水やりを続けながら様子を見ます。
Q. 植えたばかりの苗は、特に注意が必要ですか?
植え付け1〜2年目の苗は、根が十分に張っていないため、寒さや乾燥の影響を受けやすくなります。耐寒性があるとされる植物でも、最初の冬は根元のマルチングと風除けをしておくと安心です。
Q. 毎年防寒するのが大変です。植える場所や植物を変えることはできますか?
できます。毎年傷む場合は、その場所が植物に合っていない可能性があります。寒風が直接当たる位置から、建物の南側や風が当たりにくい位置への移植を検討する方法があります。耐寒性のより高い種類に植え替える方法もあります。移植に適した時期は樹種で異なるため、植えている植物に合わせて判断してください。
防寒で確認することと、植栽の見直しを考える目安
防寒が必要かどうかは、植物の耐寒温度と、庭で予想される最低気温を比べて判断します。必要な場合は、鉢植えは移動し、地植えは根元のマルチングと不織布での被覆を行います。冬の水やりは晴れた日の午前中に、剪定は寒さに弱い植物では春まで待つのが基本です。
毎年のように同じ植物が傷む場合は、防寒の手間を増やすよりも、植える位置や植物の種類を見直したほうが負担を減らせることがあります。植栽の配置は、日当たり、風の通り道、水はけとあわせて考えると判断しやすくなります。
不安なことがあれば、エクステリア専門会社 プラッツにご相談ください。




