ガビオンを土留め・擁壁に使うときの費用と注意点。高低差のある敷地で確認したいこと


敷地に段差や傾斜がある場合、土を支える方法として、ブロックやコンクリート擁壁のほかにガビオンが候補に挙がることがあります。ただ、土を支える用途では、飾りとして置くときとは、確認すべき内容がまったく変わります。

株式会社プラッツのエクステリアプランナー、藤田です。土留めとしてガビオンを使えるのはどんな場面か、費用がどこで変わるのか、そして専門業者に相談すべき境目はどこか。この3点を整理します。

目次


ガビオンを土留めに使える場面と限界


ガビオンは、重量のある石を積み重ねて、土の圧力を受け止める構造です。比較的低い高低差を処理する場面や、庭の中の段差を整える場面では、土留めとして採用されることがあります。

ただし、どんな高さにも使えるわけではありません。高さが出るほど、土の圧力は大きくなります。そのため、奥行き(厚み)を十分に確保する、下に行くほど厚くなるように段をつけて積む、といった構造上の工夫が必要です。

また、すでに擁壁がある敷地で、その上や近くにガビオンを追加する場合は、既存の擁壁に余計な負担をかけないか確認が必要です。既存擁壁に手を加えるときは、自己判断せず、専門業者や自治体に相談してください。

土圧と排水を考える


土留めで最も重要なのは、水の処理です。雨水が土にしみ込み、擁壁の裏にたまると、土の重さに水の圧力が加わり、構造に大きな負担がかかります。これが、土留めの変形や崩れの主な原因のひとつです。

ガビオンは石の隙間から水が抜けやすく、この点は利点です。しかし、水が抜けるからといって、排水の検討が不要になるわけではありません。ガビオンの裏側に砕石を入れて水の通り道を作る、土が石の隙間に流れ込まないように透水シートを挟む、排水された水を敷地外や排水設備へ逃がす、といった設計が必要になります。

特に、雨が集まりやすい低い場所や、隣地との境界付近では、水をどこへ流すかも重要です。隣地へ水や土が流れ出さないよう、計画の段階で確認してください。

高さと法令の確認


土を支える擁壁は、高さや構造、設置場所によって法令上の扱いが変わります。建築基準法に基づく確認申請が必要になる場合があるほか、造成や盛土・切土を伴う工事では、地域や工事の内容によって別の規制や届出の対象となることもあります。

そのため、計画の初期段階で自治体や専門業者に確認しておくことが大切です。

これらの基準は、地域や条件によって異なります。「ガビオンだから制限がない」と考えず、計画の初期に、自治体の窓口か、専門業者へ確認してください。確認を飛ばして施工すると、後から是正を求められる可能性があります。

また、高低差が大きい、隣地や道路に面している、崩れたときの影響が大きいといった場合は、構造計算が必要になることもあります。このような場合は、ガビオンに限らず、擁壁全般について専門的な判断が欠かせません。

土留めで費用が上がりやすい条件


土留めとして使うと、装飾用に比べて、次のような工事が加わり、費用が増えやすくなります。

  • 土を掘る量が増える(基礎や、裏側の砕石を入れる範囲のため)
  • 残土の処分が増える
  • 裏込めの砕石や透水シートが必要になる
  • 厚みを確保するため、石の量が増える
  • 排水設備(水抜きや排水管の接続など)が必要になる
  • 地盤が弱く、補強が必要になる
  • 確認申請や構造計算にかかる費用(高さによる)

同じ長さでも、高さが上がるほど、厚みと基礎が大きくなり、石の量が増えます。見積もりでは、これらがどこまで含まれているかを確認してください。

よくある質問


Q. ガビオンはコンクリート擁壁の代わりになりますか?


高さや条件によります。低い高低差なら選択肢になることがありますが、高さが出る場合や、構造上の安全性が強く求められる場所では、コンクリート擁壁など別の工法が必要になることがあります。どちらが適するかは、高さ、地盤、土の状態を確認したうえで判断が必要です。

Q. 隣の敷地との高低差があります。自分の敷地の中だけで工事できますか?


土が隣地へ崩れる、水が流れ込むといった影響が出ないよう、境界の位置や、既存の擁壁の所有関係を確認する必要があります。境界付近の工事は、隣地の方へのお知らせも含め、事前の確認が欠かせません。専門業者に相談してください。

Q. 土留めのガビオンは、DIYでも作れますか?


低く、崩れても影響の小さい場所であれば可能な場合もありますが、おすすめはしません。土圧、排水、地盤の判断が必要で、不具合が出ると、敷地や隣地に影響することがあります。土留めとして使う場合は、専門業者へ相談してください。

高低差のある敷地では、高さ・排水・法令の3点を、最初に確認してください。隣地や道路に面している、既存の擁壁がある、といった場合は、早い段階で専門業者へ現地を見てもらうことをおすすめします。

不安なことがあれば、エクステリア専門会社 プラッツにご相談ください。

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