庭の水の逃げ場がない…低い土地・狭い敷地で雨水をどこへ流すか


庭に降った雨が、どこへも流れていかない。道路より庭が低くて、水が集まってくる。敷地が狭くて、排水をどうすればよいか見当がつかない。そうした悩みは、水はけの悪い庭の中でも、解決の考え方が異なります。

株式会社プラッツのエクステリアプランナー、藤田です。土の性質を改善しても、水の行き先がなければ水たまりは解消しません。庭の水の行き先の探し方、土地が低い場合の考え方、狭い敷地での方法、隣地や道路への配慮を、順に説明します。


目次


庭の雨水がどこへ流れていくかを確認する


雨水の行き先は、大きく3つに分かれます。道路の側溝や下水の雨水管へ流す方法、敷地内で地中へしみ込ませる方法、ポンプなどで別の場所へ送る方法です。まず、今の庭にどの設備があるかを確認します。

確認する設備

雨水桝(雨水を集めて排水管へ流す設備)が敷地内にあるか、その桝がどこへつながっているかを確認します。桝のふたを開けて、水がたまっていないか、泥や落ち葉で詰まっていないかを見ます。雨樋の縦樋の下に、桝や排水管があるかどうかも確認してください。

排水先の高さを確認する

水は低い方へ流れます。庭の排水設備と、道路の側溝や公共の排水管との高さの関係が重要です。排水先の高さが庭より高いと、水は自然には流れていきません。この高さは、見た目では分からず、測量や現地での確認が必要です。

排水先が見つからない場合

桝や排水管が見当たらない場合や、どこへつながっているか分からない場合は、住宅の図面や、建築時の資料が手がかりになります。それでも分からないときは、専門業者に調査を依頼する方法があります。

道路や隣地より低い庭の水対策


庭が周囲より低いと、周りの舗装面に降った雨が、庭へ流れ込みます。この場合は、庭の中だけで対策しても、水の量が多すぎて追いつかないことがあります。

水が入る場所で受ける

境界付近に排水溝を設けて、流れ込む水を受け、排水設備へ流す方法があります。庭の中へ入る前に水を集めるため、庭がぬかるむ範囲を減らせます。

地面の高さを調整する

地面を上げて、周囲との高低差を小さくする方法があります。ただし、上げた分の高さが、境界ブロックや建物の基礎、玄関の段差に影響します。土の量が多くなるため、搬入経路と工事の範囲も含めて検討が必要です。

排水ポンプ付きの桝

排水先が庭より高く、自然には流れない場合は、桝にポンプを組み合わせて水を押し上げる方法があります。電源が必要で、停電時や故障時には機能しなくなるため、維持管理の手間も含めて検討します。

狭い敷地で雨水を処理する方法


敷地が狭いと、広い範囲に勾配をつけたり、大きな設備を設置したりする余裕がありません。限られた面積の中で、水を効率よく集めて流す工夫が必要です。

建物から離す方向に勾配をつける

狭い敷地では、水が建物の基礎の方へ流れないように、わずかな傾きを建物から離れる方向につけることが重要です。わずかな傾きでも、水の流れる向きは変わります。

細い排水溝を使う

幅の狭い排水溝は、限られたスペースにも設置できます。駐車場や通路の端に設けて、水を集めて排水設備へ流します。

浸透桝を使う

敷地内で水を地中へしみ込ませる方法ですが、地盤が水を通すことが前提です。粘土質の土や、地下水位が高い場所では効果が出にくくなります。設置の前に、自治体の雨水浸透施設に関する決まりを確認してください。

暗渠排水の余裕を確認する

地中に排水管を埋める方法は、排水先まで管を通す経路が必要です。狭い敷地では、経路を確保できるかどうかを、設計の段階で確認します。

隣地や道路へ水を流さないために確認すること


自分の庭の水を、隣の敷地や道路へ流してしまうと、トラブルの原因になります。排水を設計する際は、水が敷地の外へ出ないように配慮します。

境界付近の水の流れ

勾配の向きが、隣地の方へ向いていないかを確認します。境界付近のブロックやフェンスの下から、水が漏れ出していないかも見ておきます。

公共の排水設備への接続

道路の側溝や、公共の排水管へ接続する場合は、自治体への手続きが必要になることがあります。接続の可否や条件は、地域によって異なるため、事前に確認が必要です。

隣家への事前の説明

工事の際に、隣地との境界付近を掘削する場合は、事前に隣家へ伝えておくことをお勧めします。水の問題が、隣家にも関わる場合は、状況を共有しておくと、後の話し合いがしやすくなります。

よくある質問


Q. 排水桝が見当たらない場合は、どうすればよいですか?


住宅の図面や、建築時の資料を確認してください。図面に記載がない場合は、雨樋の縦樋の下や、敷地の端を確認します。それでも見つからないときは、専門業者に調査を依頼する方法があります。


Q. 自治体の決まりは、どこで確認できますか?


雨水浸透施設や排水設備に関する決まりは、自治体の担当窓口で確認できます。名称や担当部署は地域によって異なるため、お住まいの区や市のウェブサイトや窓口で、確認してください。


Q. 低い土地では、庭に水が入ってくることを止められませんか?


完全に止めることは難しい場合があります。流れ込む水を境界付近で受けて、排水する方法や、地面の高さを調整する方法で、庭へ入る水の量を減らす対策が考えられます。


庭の水の逃げ場は、排水先の有無と、その高さを確認することから始まります。低い土地や狭い敷地では、設備の組み合わせや、隣地への配慮が必要になります。排水先が分からない場合や、自治体の手続きが必要な場合は、現地を見たうえで判断してください。プラッツの施工事例はこちら

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