ガビオンをDIYで作る費用と注意点。自作できる範囲と業者に任せたい範囲
ガビオンの見積もりを見て、「これなら自分で作れるのでは」と考える方は少なくありません。かごと石を買って積むだけに見えますが、実際には、石の量と重さ、下地づくり、運搬といった、材料費に表れにくい部分で苦労します。
株式会社プラッツのエクステリアプランナー、藤田です。DIYで費用を抑えられる場面は確かにありますが、自作に向く規模と、向かない規模があります。その境目を、必要な材料から順に整理します。
目次
DIYで必要になる材料と道具
材料の中心は、かご(ワイヤーメッシュ)、中詰めの石、下地用の砕石の3つです。かごは、組み立て式のものが通販やホームセンターで手に入ります。石は、かごの網目より大きいものを選ぶ必要があります。小さい石だと隙間からこぼれてしまいます。
これに加えて、かごをつなぐ結束線やジョイント金具、下地を固めるための道具が必要です。具体的には、スコップ、水平器、地面を締め固める道具(小さな範囲なら手動のタンパー、広い範囲なら転圧機のレンタル)などです。
DIYの費用を見積もるときに見落としやすいのは、材料そのものではなく周辺の出費です。石の運搬費、道具のレンタル費、掘った土の処分費、作業中の追加購入が重なります。「材料費だけ」で比べると、業者との差が実際より大きく見えます。
石の量と重さ、運搬の現実
必要な石の量は、「長さ×幅(厚み)×高さ」で計算します。例えば、長さ1m、厚み30cm、高さ50cmのガビオンなら、容積は約0.15㎥です。小さく見えますが、石の重さは種類によって異なり、1㎥あたり1.5トン前後になることが多いため、この大きさでも200kg以上になります。
石は、ホームセンターの袋売りでは足りず、砕石店などから量り売りで届けてもらうことになる場合が大半です。配送先の道路が狭い、敷地の手前までしかトラックが入れないといった条件では、そこから先は手押し車などで自分で運ぶことになります。
量が増えるほど、運ぶ回数が増え、作業の日数が延びます。重い石を何度も運び、積み、詰める作業は、想像より体力を使います。無理をすると、積み方が雑になり、完成後の不具合につながります。

DIYで失敗しやすい下地と積み方
失敗が最も多いのは、下地です。地面を平らにならしただけでかごを置くと、石の重みで少しずつ沈み、傾きや変形が出ます。砕石を敷いて、しっかり締め固めてから設置することが基本です。見た目には分かりにくい作業ですが、仕上がりの安定を左右します。
次に、水平の確認です。1段目が傾いていると、積むほど傾きが大きくなります。設置のたびに水平器で確認し、必要であれば下地で調整します。
石を詰めるときは、かごの側面が外に膨らまないように、石を少しずつ入れ、隙間を埋めながら進めます。大きな石を一度に入れて偏らせると、側面が押されて変形します。かごの対面を結束線でつないで形を保つことも、膨らみを防ぐ方法のひとつです。
境界の位置にも注意してください。ガビオンは、厚みのある構造物です。隣地との境界ぎりぎりに置くと、越境や、メンテナンスの作業スペースの不足につながります。
業者に任せたほうがよいケース
次のような場合は、DIYではなく専門業者への相談をおすすめします。
- 土を支える土留めや擁壁として使う場合(土圧や排水の検討が必要です)
- 高さが1mを超えるなど、高さが出る場合
- 地盤が柔らかい、盛土をした場所に設置する場合
- 隣地や道路に面していて、崩れたときの影響が大きい場合
- 道具や運搬の手段がなく、石を自分で運べない場合
低い花壇の縁取りやアクセントのような、崩れても被害が小さい用途は、DIYに向いています。一方、人や建物、隣地に影響が出る用途は、構造や法令上の確認も絡むため、費用を抑える以前に、安全性を優先してください。
よくある質問
Q. DIYとプロへの依頼では、どのくらい差が出ますか?
規模や条件によって変わるため、一律には言えません。DIYでは、人件費にあたる部分を自分の作業でまかなえますが、運搬費や道具のレンタル費、失敗したときのやり直しが加わります。自作の場合も、周辺の出費まで含めて見積もると、実際の差が分かります。
Q. かごは自作できますか?
溶接金網などで自作することも不可能ではありませんが、めっきの有無や線径によって、錆びやすさや強度が変わります。長く使う前提なら、ガビオン用として販売されているかごを使うほうが安心です。
Q. 完成後に不具合が出た場合は、どうすればよいですか?
変形や傾きが小さいうちなら、石を足す、詰め直す、かごを補強するといった手直しで対応できることがあります。ただし、傾きが進んでいる、沈下が続いているといった場合は、下地に原因があることが多く、自分での修正は難しくなります。専門業者に現地を確認してもらってください。
DIYで作るかどうかは、用途と規模で判断してください。低い花壇のような、崩れても影響の小さいものは自作を検討できます。土留めや高さのあるもの、隣地に近いものは、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
不安なことがあれば、エクステリア専門会社 プラッツにご相談ください。




