シンボルツリーを格上げする!立体感と雑草対策を両立する低木とグラウンドカバーの選び方
はじめまして。株式会社プラッツ エクステリアプランナーの藤田です。
外構の主役であるシンボルツリーを選んだ後、その足元のスペースをどうするかで悩む方は多いでしょう。土がむき出しだと殺風景に見え、かといって何も植えないと雑草が生い茂る原因になります。
この記事では、シンボルツリーの魅力を最大限に引き立て、庭全体に立体感とまとまりを与える低木とグラウンドカバーの役割と選び方を徹底解説します。特に、フッキソウやヤブランなど、手入れが楽で雑草対策としても効果的な人気樹種の具体的な組み合わせ術をご紹介します。
おしゃれで手入れの楽な庭づくりを実現したい方は、エクステリア専門会社 プラッツにご相談ください。
目次
シンボルツリーの足元を彩る低木・グラウンドカバーが果たす2つの役割
低木やグラウンドカバー(下草)は、シンボルツリーを引き立てるための「脇役」と思われがちですが、実は外構の完成度を高める上で非常に重要な役割を果たしています。
役割1:高低差による立体感とまとまりの創出
高木であるシンボルツリーの足元に、高さの異なる中木や低木を配置することで、植栽全体に奥行きと立体感が生まれます。また、樹木と地面との間に自然な繋がりを持たせ、植栽エリア全体に統一感とまとまりを与えます。
役割2:雑草の抑制と水分の保持
地面を密に覆うように広がるグラウンドカバーは、土の表面を隠し、光を遮ることで、雑草の発生を抑制する効果があります。また、土壌からの水分蒸発を防ぎ、夏の乾燥からシンボルツリーの根を守るマルチング効果も兼ね備えています。
立体感を生む高低差の付け方:中木、低木、下草の配置計画の基本
プロが実践するレイアウトの基本は、植栽を「高・中・低」の3層で構成することです。これにより、平坦になりがちな植栽スペースに豊かな表情が生まれます。
- 最上層(高木): シンボルツリー(例:アオダモ、常緑ヤマボウシなど)。高さ3m以上。
- 中層(中木・低木): シンボルツリーの幹元や、植栽エリアの縁に。樹高50cm〜1.5m程度。(例:マホニアコンヒューサ、ドウダンツツジ、ビバーナムなど)
- 最下層(下草・グラウンドカバー): 地面を覆い、根元を隠す。樹高5cm〜30cm程度。(例:クリスマスローズ、タマリュウ、ヤブランなど)
植栽エリアを手前から見たときに、低いものから徐々に高くなるよう配置する「グラデーション」を意識すると、視線が奥へと誘導され、より奥行きのある立体感を演出できます。
【実例】常緑樹と落葉樹のシンボルツリーに合う低木・下草の組み合わせ術
シンボルツリーの樹種によって、足元に合わせる低木の種類を変えると、より洗練された印象になります。
組み合わせ1:落葉樹(アオダモ)の場合
アオダモのような落葉樹は、冬に葉を落とし、足元が寂しくなりがちです。この場合、常緑の低木・下草で緑を補完するのが基本です。
- 低木(常緑): マホニアコンヒューサやビバーナムなど、冬も葉が残る中木を配置。
- 下草(常緑): 葉が密に茂るフッキソウや、線状の葉を持つヤブランで足元を覆う。
組み合わせ2:常緑樹(ソヨゴ)の場合
ソヨゴのような常緑樹の場合、全体が重くなりすぎないよう、葉の形や色でコントラストをつけるのがコツです。
- 低木(落葉): 初夏に花が咲くアジサイなどをあえて取り入れ、季節の彩りを加える。
- 下草(色で変化): 濃い緑のソヨゴに対し、明るいライムグリーンの葉を持つセダムや、シルバーリーフのクリスマスローズなどを配置し、軽快感を出す。

雑草対策に最適!地面を美しく覆うグランドカバー人気種と効果
グラウンドカバーは、雑草対策と美観の維持を両立できる非常に有効な手段です。株が密に広がり、地面をしっかりと覆い隠す性質を持つ樹種を選びましょう。
| 樹種 | 特性 | 雑草対策効果 |
|---|---|---|
| フッキソウ | 常緑で日陰にも強い。ゆっくりと横に広がる。 | 非常に高い。葉が密に地面を覆うため、光を遮断する。 |
| タマリュウ | 常緑で管理が楽。玉状にまとまる。 | 普通。株間を詰めて植えれば効果が高い。 |
| ヤブラン | 常緑で線状の葉が特徴。夏に紫の花を咲かせる。 | 高い。地下茎で広がり、密集して生える。 |
| セダム | 多肉質で乾燥に強い。低い這うように広がる。 | 高い。日当たりの良い場所で特に有効。 |
手入れの負担を最小限に!フッキソウ、ヤブラン、タマリュウの選び方
上記で挙げた人気のグラウンドカバーは、どれも管理が楽ですが、植える場所の環境と仕上がりのイメージに合わせて選ぶと、より失敗が少なくなります。
- 日陰が多い場所なら: フッキソウが最適です。日陰に非常に強く、一度根付くと手がかかりません。
- 直線的・モダンなデザインなら: タマリュウがおすすめです。規則正しく植えることで、すっきりとしたモダンな印象になります。
- 動きを出したいなら: ヤブランが向いています。細長い葉が風に揺れ、夏には紫の花穂が立ち上がり、自然な動きと彩りを与えてくれます。
どの樹種も基本的に手入れは不要ですが、植え付け時に株間を詰めることで、雑草が生える隙間を最初からなくすことが、最も楽な管理につながります。
【よくある質問】 低木・グラウンドカバーに関するよくある質問
Q1. 低木を植える際の、シンボルツリーからの適切な離隔距離は?
A. 30cm〜50cm程度が目安です。低木はシンボルツリーの根元を隠す役割があるため、あまり離しすぎると一体感が損なわれます。ただし、木の幹の成長を妨げないよう、最低でも30cmはスペースを確保しましょう。グラウンドカバーであれば、幹から10cm程度離して植え始めても問題ありません。
Q2. 常緑のグラウンドカバーは、冬場も枯れずに残りますか?
A. はい、常緑であれば残ります。フッキソウやタマリュウ、ヤブランなどの常緑のグラウンドカバーは、冬場も葉を落とさずに青々とした緑を保ちます。これにより、落葉樹をシンボルツリーにした場合でも、冬場の足元が寂しくなるのを防ぐことができます。
Q3. 砂利やウッドチップとグラウンドカバーは併用できますか?
A. 併用できます。砂利やウッドチップ(マルチング材)は、土の乾燥を防ぎ、雑草を抑える効果があります。特に低木やグラウンドカバーを植え込む株元以外の広いエリアに砂利やチップを敷き詰めることで、より手入れの楽な庭が実現します。グラウンドカバーと砂利の境界を、レンガや石で仕切ると、デザイン性が高まります。
🌟まとめ:低木とグラウンドカバーで外構の完成度を高める
低木やグラウンドカバーは、単なる飾りではなく、シンボルツリーをより美しく見せ、雑草対策や土壌保護といった実用的な効果も持つ、外構には欠かせない要素です。
高低差を意識して配置し、常緑性で成長の穏やかな樹種を選ぶことで、あなたの庭はグッと洗練され、日々の手入れの負担も最小限に抑えられるでしょう。
「どの樹種を組み合わせるべきか」「自宅の植栽スペースに最適なレイアウトを知りたい」といったご相談は、私たちエクステリアの専門家にお気軽にお声がけください。
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