【北側・日陰の庭でも大丈夫】暗い場所を彩るグランドカバーの選び方と植物5選
はじめまして。株式会社プラッツのエクステリアプランナー、藤田です。
これまで数多くのお客様の庭づくりをお手伝いしてきましたが、「北側の庭や日陰のスペースが殺風景で困っている」というお悩みを本当によく耳にします。
「日が当たらないから、何も植物は育たないだろう…」
「いつもジメジメしていて、庭が暗い印象になってしまう…」
と、諦めてしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、ご安心ください!
日陰の庭でも美しく育ち、空間を華やかに彩ってくれる「グランドカバー」はたくさんあります。
この記事では、日当たりが悪くても生き生きと育つグランドカバーの選び方から、具体的なおすすめ植物5選、そして日陰の庭を魅力的に変えるコツまで、プロの視点でお伝えします。
もう、暗い庭を諦める必要はありません。不安なことがあれば、エクステリア専門会社 プラッツにご相談ください。
目次
日陰の庭特有の悩みとは?暗い場所こそグランドカバーが活躍する理由
北側の庭や、建物の陰、大きな樹木の下など、日当たりが悪い場所には特有の悩みがあります。
多くの方が抱えるのは、以下の3点ではないでしょうか。
- 植物が育たない、または枯れてしまう: 日照不足で光合成が十分にできず、植物が健康に育ちにくい。
- ジメジメしていてカビが生えやすい: 湿気がこもりやすく、苔(こけ)やカビが発生しやすい環境になりがち。
- 殺風景で暗い印象: 土がむき出しで、緑が少ないため、庭全体が暗く寂しい雰囲気に。
私も実際に、日陰の庭について「どうすればいいか分からない」というご相談を数多く受けてきました。
しかし、そんな日陰の庭こそ、グランドカバーの出番なのです。
日陰に強いグランドカバーは、これらの悩みを一気に解決してくれます。
まず、土が見える面積を減らすことで、雑草が生えにくくなり、土壌の乾燥も防ぎます。
さらに、暗くなりがちな空間に緑の彩りを与え、ジメジメした印象を和らげ、明るくおしゃれな雰囲気に変えてくれます。
私が担当したお宅では、北側玄関脇のデッドスペースに日陰に強いグランドカバーを植えたところ、数ヶ月後には「家に帰るのが楽しみになる」ような、癒やしの空間に生まれ変わりました。
日陰だからと諦めず、グランドカバーの力を借りて、庭の可能性を広げてみませんか?
日陰に強い植物の「耐陰性」とは?失敗しない日陰用グランドカバーの選び方
日陰の庭でグランドカバーを選ぶ上で最も重要なのが「耐陰性(たいいんせい)」です。
耐陰性とは「日当たりの悪い場所でも、枯れずに生育できる性質」を指します。
しかし、「日陰」と一言で言っても、その程度は様々です。
日陰の程度によって、選ぶべきグランドカバーも変わってきます。
日陰の程度を見極める
- 半日陰: 一日のうち数時間だけ日が当たる場所(午前中だけ、午後の短い時間だけなど)。比較的多くの植物が育ちやすいです。
- 明るい日陰: 直射日光は当たらないが、周囲からの反射光などで明るさがある場所。
- 完全な日陰(常時日陰): 一日中ほとんど日が当たらず、常に薄暗い場所。生育できる植物は限られます。
失敗しない選び方のポイント
- 葉の色: 日陰に強い植物は、光合成を効率的に行うため、濃い緑色の葉を持つことが多いです。斑入りの品種(葉に白い模様などが入るもの)は、光合成能力がやや低いため、より明るい日陰を選びましょう。
- 生育の早さ: 日陰では全体的に植物の成長が遅くなる傾向があります。早く地面を覆いたい場合は、比較的成長の早い品種を選ぶか、株数を多めに植えることを検討してください。
- 耐湿性: 日陰は湿気がこもりやすい環境です。ジメジメした環境でも根腐れ(ねぐされ)しにくい、耐湿性の高い品種を選ぶことが重要です。
この「耐陰性」と「日陰の程度」をしっかり考慮することで、日陰の庭でもグランドカバーの導入に失敗することなく、美しい緑を楽しむことができます。
【実例紹介】北側・玄関脇におすすめ!日陰を彩るグランドカバー植物5選
ここからは、実際に私が日陰の庭で提案し、お客様から大変好評をいただいている、おすすめのグランドカバー植物を5種類ご紹介します。
どれも日陰に強く、手入れが比較的楽なものを選んでいます。
- アジュガ(セイヨウキランソウ)
- 特徴:紫がかった美しい葉色と、春に咲く青紫色の花が特徴。常緑で冬も楽しめます。
- おすすめポイント:耐陰性が非常に高く、北側の玄関脇や樹木の下に最適。病害虫にも強く、ほとんど手がかかりません。葉の色が豊富なので、種類を組み合わせるのも楽しいです。
- ヤブラン
- 特徴:細長い葉が株立ち状に茂り、夏から秋にかけて可憐な花穂(かすい)を咲かせます。常緑で和洋どちらの庭にも合います。
- おすすめポイント:非常に丈夫で、乾燥にも日陰にも強い万能選手。一度植えればほとんど手入れ不要で、株が大きくなると雑草が生えにくくなります。
- ギボウシ(ホスタ)
- 特徴:葉の形や色が非常に豊富で、日陰の庭の主役にもなれる存在感。夏には美しい花も咲かせます。
- おすすめポイント:葉のバリエーションが豊富で、日陰に奥行きと彩りを与えます。グランドカバーとしてはやや大型ですが、株間を詰めて植えることで雑草抑制効果も期待できます。
- フッキソウ(富貴草)
- 特徴:光沢のある濃い緑色の葉が密に茂り、地面をしっかりと覆います。和風庭園によく利用されますが、洋風にもマッチします。常緑。
- おすすめポイント:非常に強い耐陰性と耐寒性を持ち、どんな日陰でも枯れにくい強健さが魅力。手間がかからず、ゆっくりとですが着実に広がります。
- ツルニチニチソウ
- 特徴:つる性で横に広がり、春に青紫色の美しい花を咲かせます。斑入りの葉を持つ品種もあります。
- おすすめポイント:成長が早く、日陰の広い範囲を早く覆いたい場合に有効です。ただし、繁殖力が非常に強いため、広がりすぎないように定期的な剪定が必要です。
これらの植物を組み合わせることで、日陰の庭が単調になることなく、多様な表情を見せてくれるようになります。

日陰の庭でグランドカバーを美しく育てるための「水やり」と「土づくり」のコツ
日陰の庭では、日向とは異なる特別なケアが必要です。
特に「水やり」と「土づくり」は、グランドカバーの生育を左右する重要なポイントになります。
日陰ならではの「水やり」のコツ
日陰は日向に比べて土が乾きにくい環境です。
そのため、水やりの頻度を控えめにすることが重要です。
「土の表面が乾いてから、たっぷりと与える」を基本とし、特に冬場や雨が続く時期は、やりすぎると根腐れの原因になります。
過湿を防ぐために、朝早くに水やりを行い、日中に葉や土の表面が乾く時間を設けるのがおすすめです。
ただし、夏場の乾燥が激しい時期や、葉がしおれているサインが見られたら、状況に応じて水を与えてください。
「根腐れ」を防ぐための「土づくり」
日陰で最も注意したいのが、水はけの悪さによる「根腐れ」です。
これを防ぐためには、植え付け前の「土づくり」が非常に大切になります。
- 土壌改良: 粘土質の土壌の場合は、腐葉土(ふようど)や堆肥(たいひ)、パーライトなどを混ぜ込み、水はけと通気性を良くすることが最優先です。
- 盛り土: 可能であれば、少し地面を盛り上げて高畝(たかうね)にするだけでも、水はけが改善されます。
- 栄養補給: グランドカバーは土の栄養分を吸収して成長します。植え付け時に元肥(もとごえ:植え付け時に土に混ぜ込む肥料)を少量与えることで、初期の生育を助けます。ただし、肥料の与えすぎは禁物です。
これらのポイントを押さえることで、日陰の庭でもグランドカバーが健康に、美しく育ち、緑豊かな空間を演出してくれるでしょう。
日陰の庭に立体感を!グランドカバーと相性の良い低木・シェードガーデンの組み合わせ
グランドカバーは地面を覆うだけでなく、他の植物と組み合わせることで、日陰の庭に立体感と奥行きを与えることができます。
特に、日陰に強い低木や、シェードガーデン(日陰を活かした庭)の植物との組み合わせは、プロの庭づくりでもよく用いられる手法です。
グランドカバーと組み合わせたい低木
グランドカバーの足元に、少し背の高い低木を配置することで、景観にメリハリが生まれます。
- マホニアコンヒューサ: 常緑で日陰に強く、個性的な葉がシェードガーデンのアクセントになります。手入れが比較的楽で、冬には黄色い花を咲かせる種類もあります。
- アオキ: 光沢のある大きな葉が特徴の常緑低木。日陰でも非常に丈夫で、斑入り品種は暗い場所に明るさを添えます。
- ドウダンツツジ: 落葉低木で、春には白い花を咲かせ、秋には鮮やかな紅葉を楽しめます。明るい日陰でも育ちやすく、ナチュラルガーデンとの相性が抜群です。
シェードガーデンにおすすめの植物
グランドカバーの間に、色や形の異なる植物を配置することで、より豊かな表情のシェードガーデンが完成します。
- クリスマスローズ: 冬の庭を彩る花として人気。日陰に強く、多年草なので毎年楽しめます。
- ギボウシ(ホスタ):日陰の王様とも呼ばれる多年草。葉色や模様が豊富で、大きな葉がシェードガーデンに立体感を与えます。グランドカバーとの相性も抜群です。
- ヤブラン:半日陰~日陰に強く、細い葉と紫の花穂が美しい多年草。丈夫で放任でも育ち、縁取りやアクセントに最適。
- コケ類: 特に日陰で湿り気のある場所には、自然とコケが生えやすいです。積極的に取り入れることで、和風の趣きや落ち着いた雰囲気を演出できます。
グランドカバーを基盤に、これらの植物を立体的に配置することで、日陰の庭が単なる裏庭ではなく、魅力的な空間へと生まれ変わるでしょう。
【よくある質問】 日陰のグランドカバーに関する管理や成長の疑問
Q1. 日陰だと花が咲きにくいと聞きましたが、どうすれば花を楽しめますか?
A. 日陰では一般的に花の付きが悪くなる傾向がありますが、花色が鮮やかな品種を選ぶことで、限られた日照条件でも十分楽しめます。例えばアジュガやツルニチニチソウは、日陰でも比較的よく花を咲かせます。また、日陰に強いリーフプランツ(葉を楽しむ植物)を中心に据え、花の咲く植物はスポット的に配置するなど、「葉の美しさ」を主役に考えるのも日陰の庭の魅力的な楽しみ方です。
Q2. 日陰のグランドカバーは、やはり成長が遅いのでしょうか?
A. 日向の植物に比べると、日陰に強い植物でも成長は一般的にゆっくりめです。そのため、早く地面を覆いたい場合は、初期の植え付け株数を多めにすることをおすすめします。また、水はけの良い土壌に改良し、植え付け時に元肥を少量与えることで、生育を助けることができます。焦らず、植物のペースに合わせて育てることも大切です。
Q3. 日陰のグランドカバーの下に、防草シートは必要ですか?
A. はい、日陰であっても防草シートの併用は非常に有効です。日陰は雑草が生えにくいと思われがちですが、やはり雑草の種は飛んできます。特に日陰に強い多年草の雑草(ドクダミなど)は生命力が強く、グランドカバーが広がる前に生えてしまうことがあります。グランドカバーを植え付ける前に防草シートを敷き、植栽部分だけ穴を開けることで、より確実に雑草の発生を抑えることができます。
まとめ
この記事では、日当たりが悪く、殺風景になりがちな日陰の庭を、グランドカバーで美しく彩るための方法を詳しく解説しました。
日陰の庭特有の悩みを解決するには、「耐陰性」の高い植物を選び、水はけの良い土壌を準備することが何よりも重要です。
アジュガやヤブランなど、日陰に強いグランドカバーを上手に活用することで、暗い場所でも緑豊かな癒やしの空間を創り出すことができます。
「うちの庭の日陰は本当に植物が育つのか不安…」「どのグランドカバーを選べばいいか分からない」といった具体的なお悩みをお持ちの方は、ぜひ私たちエクステリアの専門家にご相談ください。
私たち株式会社プラッツは、お客様一人ひとりの庭の環境を丁寧に診断し、日陰の庭の魅力を最大限に引き出す最適なグランドカバープランをご提案いたします。
もう、日陰だからと庭づくりを諦める必要はありません。専門家として、あなたの理想の庭づくりを全力でサポートさせていただきます!
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