【花壇のデザイン】レンガ・枕木・石材の選び方と組み合わせで外観を格上げ
株式会社プラッツ エクステリアプランナーの藤田です。建物の雰囲気を際立たせ、庭を訪れる人の目を引く花壇。その美しさは、植栽だけでなく「素材選び」によって大きく左右されます。
花壇リフォームを機に、自宅の外観をワンランク格上げしたいと考えるこだわり派の方へ。
この記事では、レンガ、枕木、石材といった主要な花壇の素材が持つデザイン効果と、外構全体の統一感を高めるための具体的な素材選びのヒントをご紹介します。
素材選びに迷いはつきものですが、この記事を読めば、理想のデザインが見えてきます。不安なことがあれば、エクステリア専門会社 プラッツにご相談ください。
目次
1. 「おしゃれな庭」は素材で決まる!レンガ・枕木・自然石が持つデザイン効果
花壇を縁取る素材は、植物以上に外観の印象を決定づけます。それぞれの素材が持つ個性的なデザイン効果を知り、理想の庭のイメージに合うものを選びましょう。
- レンガ(Brick):暖色系の色が主流で、温かみと重厚感を与えます。イギリスの田園風景のような「イングリッシュガーデン風」や、洋風の家に最適です。最近は、角を落とした「アンティークレンガ」で、時を経た味わいを演出するデザインも人気です。
- 枕木(Railroad Tie):素朴でナチュラルな雰囲気を演出します。木材特有の柔らかさがあり、植栽との相性が抜群です。自然の中に溶け込むようなデザインを目指す方に適していますが、耐久性の高い専用品を選ぶことがコツです。
- 自然石・石材(Natural Stone):和風にもモダンにも対応できる万能な素材です。ゴツゴツとした石はワイルドでダイナミックに、平たい石(板石)は洗練された外観を作り出します。敷地の形状に合わせて加工しやすい点もメリットです。
これらの素材を単体で使うだけでなく、例えば、レンガの花壇の横に枕木のステップを置くなど、異素材を組み合わせてメリハリを出すのもデザインのコツです。
2. 家の外観や外構と調和させる!色・質感で統一感を出す「黄金比」の法則
どんなにおしゃれな花壇でも、建物や既存の外構から浮いてしまうと、統一感のない残念な外観になってしまいます。
外構全体の統一感を出すための基本は、「色」と「質感」の黄金比を意識することです。
【色の調和】
家の外壁や屋根、アプローチのタイルなど、庭全体で最も広い面積を占める「メインカラー」を把握してください。花壇の素材は、このメインカラーと「同系色」にするか、または「アクセントカラー」として全体の10%以下に抑えるのがコツです。
- 例:外壁が白やグレーのモダンな家なら、花壇のレンガもグレーやダークトーンを選び、統一感を出します。
【質感の調和】
アプローチが自然石なら、花壇の縁にも同系色の自然石を使うなど、質感を揃えることも大切です。例えば、モダンなコンクリート打ち放しの外壁に、素朴すぎる枕木は合いにくいかもしれません。逆に、木製フェンスのある家には枕木がぴったりです。
この統一感を意識するだけで、花壇リフォームは単なる植栽スペースの変更ではなく、外観を格上げする重要なデザイン要素になります。
3. 【素材別】失敗しない選び方:耐候性・耐久性を考慮したプロのチェックポイント
花壇の素材は、常に雨風や強い日差し、土からの湿気にさらされます。美しいデザインを長く保つためには、耐候性と耐久性を考慮した選び方が不可欠です。
【プロのチェックポイント】
- レンガ・ブロック:凍害(とうがい)のチェック。寒冷地では、吸水率が高い安価なレンガは、水分を含んで凍結・膨張し、割れることがあります。JIS規格などを参考に、吸水率の低い耐候性の高いものを選んでください。
- 枕木:防腐処理のグレード。特に土に埋めたり、接したりする部分は、防腐・防蟻(ぼうぎ)処理がしっかりされた「エクステリア専用」のものを選びます。一般的なDIY用の木材はすぐに腐食してしまうため、避けましょう。
- 自然石・石材:変色とコケ。石の種類によっては、雨や日差しで色が抜けたり、湿気の多い場所ではすぐにコケが生えてデザインを損なったりするものがあります。サンプルを取り寄せ、水に濡らした際の色の変化などをチェックしましょう。
見た目のデザインの良さに加え、こうした耐久性を意識した選び方が、花壇リフォームを成功させるコツです。特に地面に近い部分は、質の高い素材を選ぶことをおすすめします。

4. 曲線や段差を活かすデザインテクニック:花壇に奥行きと立体感を出す方法
花壇に奥行きと立体感を加えることで、庭全体が単調でなくなり、外観の魅力が劇的に向上します。
【曲線と段差を活かすテクニック】
- 曲線の導入:長方形の花壇を、曲線のラインで縁取るデザインにリフォームすることで、視線が奥へと誘導され、庭に奥行きが生まれます。特にアプローチ沿いに曲線を取り入れると、歩くのが楽しくなるようなリズム感が生まれます。
- 段差(高低差)の利用:レイズドベッドのような段差を設けることで、手前と奥で植える植物の高さを変える必要がなくなり、植栽の自由度が上がります。また、手前に低い花壇、奥に高い花壇というように、高低差をつけると、まるで遠近法のように立体感が増します。
- 素材のグラデーション:段差の下部には濃い色のレンガを、上部には明るい色のレンガや石材を使うなど、素材の色のトーンをグラデーションのように変えると、視覚的な立体感を強調できます。
これらのデザインテクニックは、庭を広く見せ、おしゃれな空間を演出する上で非常に有効です。
5. メンテナンス性も考慮!素材の組み合わせで手間を減らすデザインのコツ
どんなに美しいデザインでも、手入れに手間がかかりすぎると、次第にストレスになってしまいます。プロのエクステリアプランナーは、メンテナンス性を考慮したデザインを提案します。
【メンテナンス性を高めるデザインのコツ】
- 枕木の周囲に砂利や砕石を敷き詰めることで、地面と枕木が直接接するのを防ぎ、腐食の進行を遅らせ、耐久性を高めます。
- レンガや石材の目地(つなぎ目)には、雑草が生えにくいよう、固まる砂やモルタルをしっかり詰めることが、手間を減らす最大のコツです。特に人目に触れやすい場所は、この処理を丁寧に行いましょう。
- レイズドベッド(高床式)にすることで、立ち上がりが土を抑え込むため、周囲に土がこぼれにくく、掃除が楽になります。
花壇リフォームは、日々の作業負担を軽減するためのリフォームでもあることを忘れずに、デザインと機能性の両方を追求しましょう。
6. 【よくある質問】花壇のデザインと素材の相性に関するQ&A
Q1. どの素材を選んでも、和風の家にも洋風の家にも合いますか?
A. 基本的には、合わせる色や質感次第で対応できます。ただし、レンガはやはり洋風のイメージが強いため、和風の家に使う場合は、あえてレンガの色を「グレー」や「黒」といったシックな色にすることで、モダンな和風の外観に調和させることができます。自然石は和洋どちらにも馴染みやすいです。
Q2. 花壇の素材で、予算を最も抑えられるものは何ですか?
A. 素材単価で言えば、DIY用のコンクリートブロックが最も安価です。しかし、そのままではデザイン性に欠けるため、表面に化粧砂利やレンガチップなどを敷き詰めて、外観をカバーするコツが必要です。レンガや枕木は、素材自体の価格は高くなりますが、施工の手間が減る場合もあります。
Q3. 既存のタイルのアプローチに合わせて、花壇をデザインするにはどうすれば良いですか?
A. アプローチのタイルの「色」と「目地の幅」を花壇のデザインに引き継ぐのが一番のコツです。例えば、アプローチが薄いベージュのタイルなら、花壇の縁取りに使うレンガもベージュ系を選び、タイルの目地の幅に合わせて、レンガの目地幅を調整することで、美しい統一感が生まれます。
まとめ
花壇のデザインは、外観の印象を左右する極めて重要なリフォーム要素です。
レンガ、枕木、石材といった素材の特性を理解し、建物の外観や既存の外構との統一感を意識して選び方を工夫することが、おしゃれで格上げされた庭を実現するコツです。
デザイン性と耐久性を両立させる素材選びや、立体感を出すための配置計画など、専門的な視点からのアドバイスをご希望でしたら、ぜひ私たちエクステリアプランナーにご相談ください。
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