グランドカバーで後悔?よくある失敗例と対策をプロが全解説
はじめまして、株式会社プラッツでエクステリアプランナーをしております、藤田です。
「植えるだけで雑草対策が楽になる」と聞いてグランドカバーに挑戦したのに、「こんなはずじゃなかった…」と頭を抱えてしまう。実は、そういったご相談は少なくありません。
グランドカバーは素晴らしい解決策ですが、その一方で、植物の性質をよく理解せずに植えてしまうと、後悔に繋がるケースもあるのです。
この記事では、そんな「後悔」を未然に防ぐために、実際にあった失敗例とその具体的な対策を、プロの視点から包み隠さず解説します。これからグランドカバーを始めようと考えているあなたの不安を取り除き、「これなら大丈夫!」と自信を持って一歩を踏み出すためのお手伝いができれば幸いです。
もし、ご自身の状況に当てはめてみて分からないことがあれば、一人で悩まず、私たちエクステリア専門会社 プラッツにご相談ください。
目次
1. 「こんなはずじゃ…」グランドカバーで後悔する人の3つの共通点
グランドカバーで失敗した、と後悔している方々のお話を伺っていると、いくつかの共通点が見えてきます。それは決して特別なことではなく、誰にでも起こりうることです。まずは、どんな落とし穴があるのかを知っておきましょう。
- 思い付きでのスタート
「雑草がすごいから、とりあえず何か植えよう」と、お庭の環境(日当たり、水はけなど)をよく確認せずに、見た目や評判だけで苗を選んでしまうケース。植物にとって過酷な環境では、なかなか元気には育ちませんね。 - 植物の性質のチェック不足
「よく広がるらしい」という評判を鵜呑みにし、その植物が持つ本来の繁殖力の強さを甘く見てしまうケース。結果的に管理が追いつかなくなり、「植えなければよかった」となってしまいます。 - 適切なメンテナンス
「植えっぱなしでOK」という言葉だけを信じて、植えた直後から完全に放置してしまうケース。グランドカバーが地面を覆うまでの、最も重要な時期に雑草に負けてしまい、結局うまくいきません。
これらの共通点は、すべて「事前の情報収集と準備不足」かもしれません。逆に言えば、正しい知識を持って準備さえすれば、後悔する可能性は限りなくゼロに近づけることができるのです!
2. 【失敗例1】増えすぎて手に負えない!繁殖力が強すぎる問題と対策
これは最もよく聞く失敗談の一つです。「ミントテロ」という言葉を聞いたことはありますか?繁殖力が非常に強いミントを庭に地植えした結果、庭中がミントだらけになり、他の植物を駆逐し、抜いても抜いても生えてくる…という恐ろしい話です。
グランドカバープランツの中にも、ミントのように非常に繁殖力が強いものが存在します。雑草を抑制してくれる頼もしい味方ですが、その力が強すぎると、花壇や家庭菜園、通路、さらにはお隣の敷地にまで侵入し、手に負えない「招かれざる客」になってしまうのです。
対策
- 植物の性質を徹底的に調べる:植える前に、その植物の最大草丈、広がり方(地下茎で増えるのか、ランナーを伸ばすのか等)、成長スピードを必ず確認しましょう。「繁殖力旺盛」と書かれているものは特に注意が必要です。
- 物理的にエリアを区切る(根止め):レンガやコンクリートブロック、専用のシートなどを地面に埋め込み、根がそれ以上広がらないように物理的な壁を作ります。これは非常に効果的な対策です。
- 成長が穏やかな種類を選ぶ:タマリュウのように、成長が非常にゆっくりな種類を選ぶのも一つの手です。これなら、管理が追いつかなくなる心配はありません。
3. 【失敗例2】結局雑草だらけ…期待外れに終わる原因と解決策
「グランドカバーを植えたのに、前より雑草がひどくなった気がする…」これも悲しいですが、よく耳にします。グランドカバープランツは、雑草よりも弱い立場からスタートすることを忘れてはいけません。
すでにその土地に根を張っている雑草は、生命力が非常に強いです。準備が不十分なまま小さな苗を植えても、あっという間に雑草の勢いに負けてしまい、光も養分も奪われ、枯れてしまいます。結果、まばらに生き残ったグランドカバーの周りを雑草が埋め尽くし、かえって抜きにくい厄介な庭になってしまうのです。
対策
- 植え付け前の徹底的な除草:これが最も重要です。土を一度掘り返し、地下茎で増えるタイプのしつこい雑草(スギナ、ドクダミなど)の根を、徹底的に取り除きます。
- 初期管理を徹底する:グランドカバーが地面を覆い尽くすまでは、彼らの成長を助けるために、周りに生えてくる雑草をこまめに抜いてあげましょう。この最初のひと頑張りが、後々の楽に繋がります。

4. 【失敗例3】冬にスカスカで後悔!見た目と雑草対策の落とし穴
春から秋にかけては青々とした美しい庭だったのに、冬になった途端、地上部が枯れて茶色くスカスカに…。地面がむき出しになり、春になるとそこから一斉に雑草が生えてきてしまった、という失敗例です。
これは、植えたグランドカバーが「落葉性(冬に葉を落とすタイプ)」だった場合に起こります。代表的なのはヒメイワダレソウ(リピア)で、非常に優秀な植物ですが、冬は地上部が枯れて休眠します。この特性を知らないと、「枯れてしまった!」と勘違いしたり、冬の間の景観や雑草抑制効果の低下にがっかりしたりすることになります。
対策
- 常緑性の植物を選ぶ:一年中、葉が緑の状態を保つ「常緑性」の植物を選べば、この問題は解決します。タマリュウやアジュガ、クリーピングタイムなどが代表的です。
- 特性を理解し、割り切る:ヒメイワダレソウのように、他の性能が非常に高い場合は、「冬はこういうもの」と割り切って付き合うのも一つの考え方です。春になれば、また見事に芽吹きます。
- 常緑性の植物と混植する:落葉性の植物の間に、タマリュウなどの常緑性の植物を点在させて植えておくと、冬の寂しい景観を補うことができます。
5. プロが実践している「絶対に後悔しない」ための鉄則5カ条
これまで見てきた失敗例を踏まえ、私たちがお客様にご提案する際に必ず確認している「後悔しないための鉄則」をまとめました。これさえ守れば、成功は目前です。
- 【知る】まずはお庭の環境を知る。(日当たり、水はけ、土質)
- 【描く】どんな庭にしたいか目的を明確にする。(雑草対策が最優先? 見た目? 子どもの遊び場?)
- 【選ぶ】植物のプロフィール(性質)を調べる。(常緑性? 繁殖力は? 耐踏性は?)
- 【育む】最初のひと頑張りを惜しまない。(植え付け前の準備と、根付くまでの初期管理)
- 【頼る】迷ったら、一人で悩まずプロに相談する。
特に5番目は重要です。専門家は多くの成功例も失敗例も見てきています。あなたの時間と労力、そして費用を無駄にしないためにも、ぜひプロの知識を活用してください。
6. 【よくある質問】
Q1. 隣の敷地に侵入してトラブルになりませんか?
A1. 繁殖力が強い種類を境界線近くに植える場合は、その可能性があります。事前の「根止め」処理が最も確実なトラブル回避策です。隣家の方に「こういう植物を植える予定です」と一声かけておくだけでも、良好な関係を保つ助けになります。また、アジュガやタマリュウのように、成長が比較的穏やかな種類を選ぶのも良い方法です。
Q2. 一度植えたグランドカバーの植え替えはできますか?
A2. 可能ですが、非常に労力がかかります。特に、地下茎で広がるタイプは、土の中に残ったわずかな根からでも再生するため、完全に取り除くのは至難の業です。だからこそ、最初の植物選びが非常に重要になります。「とりあえず植えてみて、ダメならやり直そう」という考えは、避けた方が賢明です。
Q3. 初期投資に見合うだけの効果は本当にありますか?
A3. 正しく計画・施工すれば、十分に見合う効果があります。苗代などの初期費用はかかりますが、その後の「草むしりにかかるあなたの時間と労力」「除草剤や草刈り業者に払い続ける費用」を考えれば、数年で元が取れるケースがほとんどです。何より、「雑草のストレスから解放される」という精神的なメリットは、金額では測れない価値があると、多くのお客様がおっしゃっています。
今回は、グランドカバーで後悔しないための、リアルな失敗例と具体的な対策について解説しました。
デメリットを知ると不安になるかもしれませんが、事前にリスクを知っておくことこそ、成功への一番の近道です。それぞれの植物の個性や注意点をしっかり理解し、あなたのお庭にぴったりのパートナーを選んであげてください。
正しい知識を持って付き合えば、グランドカバーはあなたのガーデンライフを間違いなく豊かにしてくれます。
もし、この記事を読んでもまだ不安が残る、うちの庭に合う最適なプランを提案してほしい、という場合は、株式会社プラッツがあなたの庭づくりを全力でサポートいたします。
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