【素材・高さ別】子どもの安全とデザインを両立するフェンスの選び方
こんにちは、株式会社プラッツでエクステリアプランナーをしております、藤田と申します。
前回の記事「道路への飛び出し防止!子どもの安全を守る門扉・ゲート選び」では、お子様の飛び出しを防ぐための”点”の守りについて解説しました。今回は、敷地全体を安全な空間にするための”面”の守り、「フェンス」の選び方に焦点を当てて、詳しくお話しします。
「子どもの安全を守りたいけど、圧迫感のある外観になるのは嫌…」「おしゃれな家に合うフェンスってどんなもの?」そんなお悩みを抱えていませんか?この記事を読めば、安全性とデザイン性、どちらも妥協しないフェンス選びのコツがわかります。
不安なことがあれば、エクステリア専門会社 プラッツにご相談ください。
目次
1. なぜフェンスが必要?子育て世代が知るべき3つの役割
フェンスは、ただの境界線ではありません。特に子育て世代にとって、フェンスは家族の暮らしを守るために3つの重要な役割を果たしてくれます。
- 飛び出し・転落の防止
門扉と連携し、敷地全体を囲うことで、お子様が道路へ飛び出すのを防ぎます。また、高低差のある土地では、お子様が誤って転落するのを防ぐ安全柵としての役割も担います。 - 不審者の侵入抑止
物理的に乗り越える必要があるフェンスは、それだけで不審者の侵入をためらわせる心理的な効果があります。「この家は防犯意識が高い」と思わせることが、第一の防犯対策です。 - プライバシーの確保
道路や隣家からの視線を遮ることで、周りの目を気にせず、お子様をお庭で安心して遊ばせることができます。家族だけのプライベートな空間を守ってくれます。
これらの役割を理解することが、ご家庭に最適なフェンスを選ぶための第一歩になります。
2. 子どもの安全を守るフェンスの「高さ」と「すき間」の基準とは
お子様の安全を考える上で、フェンスの「高さ」と「すき間」は最も重要なポイントです。デザインだけで選んでしまうと、思わぬ危険につながる可能性があります。
安全な「高さ」の目安は1.2m以上
一般的に、子どもが簡単によじ登れない高さとして、1.1m~1.2mが一つの目安とされています。特に転落の危険がある場所では、建築基準法で定められている手すりの高さ(1.1m以上)を参考にすると良いでしょう。これより低いと、子どもが乗り越えようとする可能性があるため注意が必要です。
危険な「すき間」は作らない
フェンスの格子のすき間や、フェンスと地面の間のすき間にも注意が必要です。子どもの頭が挟まる事故を防ぐため、格子のすき間は11cm未満が安全基準とされています。また、デザインを選ぶ際は、足をかけやすい横格子よりも、よじ登りにくい縦格子の方が、より安全性が高いと言えます。
3. アルミ、ウッド調、メッシュ?素材別メリット・デメリット
フェンスの素材は、見た目の印象だけでなく、耐久性やメンテナンス性にも大きく影響します。
- アルミ形材フェンス
メリット:錆びにくく、耐久性が高い。直線的でモダンなデザインが豊富。メンテナンスがほぼ不要。
デメリット:金属的な質感が無機質に感じられることがある。 - ウッド調(アルミ・樹脂)フェンス
メリット:木の温かみのある質感を再現。実際の木材と違い、腐食や色褪せがしにくく、メンテナンスが楽。
デメリット:アルミ形材に比べ、価格がやや高めになる傾向がある。 - メッシュフェンス
メリット:価格が安く、コストを抑えたい場合に最適。見通しが良く、防犯性に優れる。
デメリット:デザイン性が低く、プライバシーの確保(目隠し)には向かない。子どもがよじ登りやすい形状のものもあるため注意が必要。

4. 圧迫感をなくす!おしゃれに見せるフェンスのデザイン術
「安全のために高いフェンスで囲いたいけど、圧迫感が出るのは避けたい…」これは多くの方が悩むポイントです。しかし、少しの工夫で、圧迫感をなくし、おしゃれに見せることが可能です。
色選びのコツ
フェンスの色は、明るいシルバーやホワイトよりも、ブラックやダークブラウンなどの濃い色を選ぶと、背景に溶け込み、圧迫感が和らぎます。建物や門扉の色と合わせると、外観全体に統一感が生まれます。
「隠す」と「見せる」の使い分け
プライバシーを確保したいリビング前は目隠しタイプ、それ以外の場所は風や光を通す格子タイプ、というように、場所によってフェンスの種類を使い分けるのがおすすめです。全てを同じフェンスで囲むよりも、リズミカルで軽やかな印象になります。
植栽との組み合わせ
フェンスの足元に低木や草花を植えるだけで、無機質な印象が和らぎ、ぐっとおしゃれになります。つる性の植物を這わせるのも素敵ですね。
5. 危険な「足がかり」を作らない!設置場所の注意点
せっかく安全な高さのフェンスを選んでも、その近くに「足がかり」になるものがあると、子どもは簡単に乗り越えてしまいます。フェンスを設置する際は、以下の点に注意してください。
- エアコンの室外機
- 給湯器
- 大きな植木鉢やプランター
- 物置や収納ボックス
これらのものを、フェンスから最低でも60cmは離して設置するように計画しましょう。すでにある場合は、移設するか、子どもが近づけないように別の柵で囲うなどの対策が必要です。
6. 【よくある質問】
Q1. ブロック塀の上にフェンスを設置するのは安全ですか?
A. 既存のブロック塀の状態によります。建築基準法で定められた安全な高さや厚みを満たしていない古いブロック塀の場合、地震などで倒壊する危険性があります。必ず設置前に専門家による強度診断を受けてください。安全性が確認できない場合は、既存のブロック塀を撤去し、新たに基礎から作り直す必要があります。
Q2. 隣家との境界にはどんなフェンスが良いですか?
A. お隣との関係性を良好に保つため、日当たりや風通しを妨げない、見通しの良いタイプがおすすめです。一般的には、高さ1.2m程度のメッシュフェンスや縦格子フェンスがよく使われます。完全に視線を遮る目隠しフェンスを設置したい場合は、必ず事前にご相談されることをお勧めします。
Q3. フェンスのメンテナンスは必要ですか?
A. 素材によります。現在主流のアルミ製や樹脂製のフェンスは、基本的にメンテナンスフリーです。汚れたら水洗いする程度で美しさを保てます。天然木(ウリンなどのハードウッドを除く)のフェンスの場合は、数年に一度の再塗装などのメンテナンスが必要になります。
まとめ
今回は、お子様の安全とデザイン性を両立するフェンスの選び方について、高さや素材、デザインの観点から解説しました。
フェンスは、お子様の安全を守るための重要な設備です。「高さ1.2m以上」「すき間11cm未満」「よじ登りにくい縦格子」といった安全基準を基本に、ご自宅の雰囲気やご予算に合わせて、最適な一枚を選んでください。
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