【予算150万円】でどこまでできる?新築外構工事のリアルな内訳
はじめまして、株式会社プラッツでエクステリアプランナーをしております、藤田と申します。
「新築の外構、予算150万円で考えているけど、一体どこまでの工事ができるんだろう…?」
家づくりも終盤、外構計画を進める中で、多くの方がこのような具体的な予算と工事内容のバランスについて悩まれています。総額は決めたものの、その内訳や実現できることのイメージが湧かず、不安に感じていらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、そんな「予算150万円」というリアルな金額に焦点を当て、実現可能な工事の具体的な内訳から、できること・難しいことの境界線、そして予算内で満足度を最大限に高めるためのプロのコツまで、詳しく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、150万円という予算で描ける、あなただけの素敵な外構の青写真がきっと見えてくるはずです。もし具体的なプランニングで不安なことがあれば、いつでも私たちエクステリア専門会社 プラッツにご相談ください。
目次
1. 結論:予算150万円で「暮らしやすい基本の外構」は実現できる
まず結論からお伝えします。ご予算150万円があれば、新築で「暮らしやすい基本の外構」は十分に実現可能です。
「基本の外構」とは、具体的に次のような工事を指します。
- 毎日の車の出し入れに必要な駐車スペース(1~2台分)
- 道路から玄関まで安全に歩けるアプローチ
- 郵便物を受け取るためのポストや表札、インターホン(機能門柱など)
- 隣地との境界を明確にする境界ブロックやフェンス
これらは、新生活をスタートする上で、多くの方が「最低限これだけは必要」と感じる要素です。150万円というご予算は、これらの必須項目を、ただ設置するだけでなく、ある程度の使いやすさや見た目も考慮しながら計画できる、現実的でバランスの取れた金額と言えるでしょう。
もちろん、敷地の広さや高低差、選ぶ素材のグレードによって内容は変動しますが、まずは「150万円あれば、不自由のない外構はつくれる」と安心して、具体的な計画に進んでいきましょう。
2. 【モデルケース】予算150万円の外構工事、リアルな費用内訳を公開
では、具体的に予算150万円でどのような工事ができるのか、一般的な新築住宅を想定したモデルケースで、リアルな費用内訳を見ていきましょう。
【想定】
- 敷地面積:約40坪
- 駐車スペース:1台分
- 建物周りの状況:隣地2方向との境界にブロックやフェンスが必要
【工事内容と費用内訳(一例)】
- 駐車場工事(1台分):約40万円
地面を掘削・整地し、砕石を敷いて転圧後、ワイヤーメッシュ(ひび割れ防止の鉄筋)を入れてコンクリートを流し込みます。いわゆる「土間コンクリート仕上げ」です。 - 境界工事(隣地2方向):約50万円
お隣との境界に化粧ブロックを1~2段積み、その上に高さ80cm程度のメッシュフェンスを設置します。 - アプローチ工事:約20万円
玄関から門柱までの通路を、コンクリート製の平板や自然石風のタイルなどで舗装します。 - 砂利敷き:約10万円
建物の脇など、雑草が生えやすい場所に防草シートを敷き、その上に砂利を敷き詰めます。 - その他費用:約30万円
現場の管理費やデザイン費などの「諸経費」、工事で出た土を運び出す「残土処分費」、重機やトラックの費用などが含まれます。
合計:150万円
いかがでしょうか。これはあくまで一例ですが、このように費用を分解してみると、150万円でどのような工事が可能なのか、ぐっとイメージしやすくなったのではないでしょうか。
3. 150万円でできること・難しいことの境界線
予算150万円は、暮らしの基盤を整えるには十分な金額ですが、全ての希望が叶うわけではありません。ここでは、「できること」と「難しいこと(追加費用が必要なこと)」の境界線を明確にしておきましょう。
【150万円で実現しやすいこと】
- シンプルなコンクリート駐車場(1~2台分)
- 機能的なアプローチ(コンクリート平板、洗い出し仕上げなど)
- 機能門柱の設置
- 隣地との境界ブロック+メッシュフェンス
- 建物の周りへの防草シート+砂利敷き
【150万円では難しい・追加費用が必要なこと】
- カーポートの設置(一般的な1台用で20~30万円~)
- ウッドデッキやタイルテラスの設置(大きさによりますが40万円~)
- 道路からの視線を完全に遮る高さのある目隠しフェンス
- 天然石やレンガなどを使ったデザイン性の高いアプローチや門柱
- シンボルツリーなどの本格的な植栽や照明計画
このように境界線を理解しておくことで、「これは予算内でお願いしよう」「これは将来の楽しみに取っておこう」といった、計画的な判断がしやすくなります。

4. 予算内で満足度を高める!プランニングのコツと優先順位
同じ150万円の予算でも、プランニング次第で満足度は大きく変わります。ここでは、予算内で満足度を最大限に高めるための、プロならではのコツをご紹介します。
コツ1:お金をかける場所と、抜く場所のメリハリをつける
全てを均一に考えるのではなく、こだわりたいポイントに予算を集中させるのが成功の秘訣です。例えば、
- 「家の顔」である門周りやアプローチのデザインは少しこだわる。
- その代わり、人目につかない隣地との境界フェンスは、最も安価なメッシュフェンスにする。
このようにメリハリをつけることで、コストを抑えながらも、おしゃれで満足度の高い外構が実現します。
コツ2:駐車場のコンクリート面積を工夫する
外構費用の中でも大きな割合を占めるのが駐車場のコンクリートです。全面をコンクリートにするのではなく、タイヤが乗る部分だけコンクリートにし、中央や隙間を砂利や芝生にする「タイヤスリット」というデザインにすると、数万円単位でのコストダウンが可能です。見た目もおしゃれになるので、一石二鳥のテクニックです。
コツ3:「今すぐ必要か?」で優先順位を決める
「安全性(段差解消など)」「防犯性・プライバシー(境界や最低限の目隠し)」「利便性(駐車場、ポスト)」に関わる工事を最優先にしましょう。ウッドデッキや植栽、物置など、「あると素敵だけど、無くても生活はできる」ものは、暮らしながらゆっくり検討したり、DIYに挑戦したりするのも賢い選択です。
5. あと少し予算を足すなら?おすすめの追加工事オプション
「150万円を少し超えても良いから、暮らしの質を上げたい!」という場合に、費用対効果が高いおすすめの追加工事をご紹介します。
- 屋外コンセントの増設(+3~5万円)
後から増設するのは大変です。高圧洗浄機での掃除、DIYでの電動工具の使用、将来の電気自動車の充電、クリスマスイルミネーションなど、用途は無限大。駐車スペースや庭に1~2箇所追加しておくと、驚くほど便利です。 - おしゃれな立水栓(+5~10万円)
標準的な塩ビの立水栓から、デザイン性の高いアルミ製やレンガ調のものに変えるだけで、庭の雰囲気が一気にグレードアップします。毎日の水やりや洗車が楽しくなる、満足度の高い投資です。 - 宅配ボックスの設置(+5~15万円)
共働きのご家庭や、ネットショッピングを多用する方には必須のアイテム。再配達の手間が省け、非対面で荷物を受け取れる安心感は、価格以上の価値があります。門柱と一体型のものも人気です。
6. 【よくある質問】
Q1. 150万円の予算だと、デザインはかなり制限されますか?
A. 使える素材に限りがあるため、完全に自由なデザインというわけにはいきませんが、決して「制限だらけ」ではありません。高価な自然石などを使わなくても、コンクリートの仕上げ方(刷毛引き、金ゴテ仕上げなど)を変えたり、アプローチに少しだけアクセントでタイルを入れたりするだけで、十分おしゃれな外構はつくれます。ポイントを絞って、賢くデザインすることが重要です。
Q2. 土地の形状や広さで、同じ150万円でも工事内容は変わりますか?
A. はい、大きく変わります。例えば、道路と敷地に高低差がある場合は、土が崩れないようにするための「土留めブロック」や、階段の造成に追加費用がかかります。また、土地が広い(特に間口が広い)場合は、同じ仕様でもフェンスや駐車場の面積が増えるため、費用は上がります。逆に、都市部のコンパクトな敷地であれば、150万円でもかなり充実したプランが可能な場合もあります。
Q3. 150万円を超えそうな場合、コストを調整するポイントはどこですか?
A. まず見直すべきは、面積が広く費用に影響しやすい「駐車場」と「フェンス」です。駐車場のコンクリートを砂利敷きに変更したり、フェンスのグレードを一段階下げたりするのが最も効果的です。また、アプローチの素材をコンクリート平板から洗い出し仕上げに変更する、機能門柱をよりシンプルなモデルにする、といった細かい調整でもコストダウンは可能です。どの部分の優先順位が低いか、ご家族で話し合ってみましょう。
まとめ:計画的な資金計画で満足のいく外構を実現しよう
新築外構における「予算150万円」は、日々の暮らしに必要不可欠な機能をしっかりと押さえた、快適な住まいの土台をつくるための、非常に現実的で賢明な予算です。
大切なのは、その予算の中で「何ができて、何が難しいのか」を正しく理解し、「自分たちの暮らしにとって、本当に譲れないものは何か」という優先順位を明確にすることです。そして、お金をかけるべきポイントに集中投資し、賢くコストを調整していくことで、予算内で最大限に満足度の高い外構は必ず実現できます。
株式会社プラッツでは、お客様一人ひとりのご予算とライフスタイルに真摯に向き合い、最適なプランをご提案することをお約束します。「私たちの150万円では、どんな外構ができる?」そんな素朴な疑問からで構いません。ぜひお気軽に、あなたの想いをお聞かせください。
プラッツの施工事例は こちら