庭木の剪定、始める前に!プロが選ぶ基本の道具と正しい使い方


はじめまして、株式会社プラッツでエクステリアプランナーをしております藤田と申します。

「庭木の剪定を自分でやってみたいけど、どんな道具を揃えればいいんだろう?」
「ハサミにも色々種類があるみたいだけど、何が違うの?」

DIYで庭木の手入れを始めようと思った時、多くの方が最初にぶつかるのが「道具選びの壁」ではないでしょうか。

実は、剪定は使う道具によって、仕上がりの美しさや作業の効率、そして何よりご自身の安全が大きく変わってきます。適切な道具を選ぶことは、剪定を成功させるための第一歩であり、最も重要な準備とも言えるのです。

この記事では、これから剪定を始めるあなたのために、最低限揃えるべき基本の道具から、あると便利な道具、そしてプロが実践している道具の選び方やお手入れ方法まで、詳しく解説していきます。

この記事を読み終える頃には、あなたにぴったりの道具が分かり、自信を持って剪定のスタートラインに立てるはずです。もし道具選びで迷うようなことがあれば、私たちエクステリア専門会社 プラッツにご相談ください

1. なぜ道具選びが重要?剪定の仕上がりと安全性を左右する理由


剪定と聞くと、つい「どう切るか」という技術面にばかり目が行きがちですが、その前に「何で切るか」という道具選びが極めて重要です。

理由は大きく二つあります。

一つ目は、木の健康と仕上がりの美しさのためです。
よく切れないハサミで無理に枝を切ろうとすると、切り口の細胞が潰れてギザギザになってしまいます。そうなると、切り口が治りにくく、そこから病原菌が侵入して木が病気になる原因にもなりかねません。スパッと切れる良い道具を使えば、切り口はなめらかになり、木の回復も早まります。

二つ目は、作業者の安全性のためです。
自分の手に合わない道具や、切れ味の悪い道具を使い続けると、余計な力が必要になり、すぐに疲れてしまいます。その結果、集中力が途切れて思わぬケガにつながる危険性が高まります。また、切れないからと無理な体勢で作業することも事故の原因になります。安全に、そして楽しく作業するためにも、適切な道具選びは不可欠なのです。

2. まずはこれを揃えよう!剪定の三種の神器「剪定ばさみ・植木ばさみ・のこぎり」


剪定道具は多種多様ですが、まずは基本となる3つの道具、いわば「三種の神器」を揃えることから始めましょう。これさえあれば、ほとんどの基本的な剪定作業に対応できます。

剪定ばさみ


親指ほどの太さ(直径1.5cm程度)までの生木を切るのに使う、最も使用頻度の高いハサミです。厚く頑丈な刃が特徴で、テコの原理で効率よく力を伝えることができます。不要な枝を元から切ったり、枝の途中で切り戻したりする際に活躍します。

植木ばさみ


細い枝や葉を刈り込んだり、松の芽摘みのような繊細な作業に使ったりするハサミです。刃が薄く、長くてシャープなのが特徴。剪定ばさみよりも細かい作業に向いており、樹形をきれいに整える仕上げの段階で重宝します。

剪定のこぎり


剪定ばさみでは切れない太い枝を切り落とすための道具です。一般的な木工用のこぎりとは異なり、生木が切りやすいように刃の目が粗く作られています。「アサリ」と呼ばれる刃の左右の振りが大きいものが多く、切りくずが詰まりにくいのが特徴です。折りたたみ式や鞘(さや)付きのものを選ぶと、安全に持ち運べます。

3. 【用途別】あると便利な剪定道具!高枝切りばさみと刈込ばさみ


三種の神器に加えて、作業の幅を広げてくれる便利な道具もあります。ご自宅の庭木の状況に合わせて導入を検討してみましょう。

高枝切りばさみ


その名の通り、脚立を使っても届かないような高い場所の枝を切るための道具です。長いポールの先にハサミやのこぎりが付いており、手元で操作します。脚立での不安定な作業を減らせるため、安全性が格段に向上します。選ぶ際は、長さだけでなく、重さも重要です。軽くて扱いやすいものを選びましょう。

刈込ばさみ


生垣や玉仕立ての木など、広い面積を均一に刈り込む際に使う、両手で持つ大きなハサミです。長い刃で一度にたくさんの枝葉を刈ることができるため、作業効率が飛躍的にアップします。美しい平面や曲面を作るのに欠かせない道具です。

4. プロはここを見る!失敗しない剪定道具の選び方とチェックポイント


いざ道具を買いに行っても、たくさんの種類があって迷ってしまいますよね。ここでは、プロが道具を選ぶ際にチェックしているポイントを3つご紹介します。

  1. 切れ味の良さ(材質)
    刃の材質は切れ味と耐久性を決めます。一般的に「鋼(はがね)」製のものが切れ味が良いとされています。価格は少し高めになりますが、手入れをすれば長く使えるので、結果的にコストパフォーマンスは高くなります。
  2. 持ちやすさ(フィット感)
    ハサミは、実際に手に持って握ってみることが非常に重要です。自分の手の大きさや握力に合っているか、グリップの素材は滑りにくいかなどを確認しましょう。手にフィットする道具は疲れにくく、正確な作業につながります。
  3. 重さとバランス
    特に、のこぎりや高枝切りばさみは、重さと全体のバランスを確認しましょう。重すぎるとすぐに腕が疲れてしまいますし、軽すぎても切る際に力が必要になることがあります。自分が長時間使っても負担にならない、最適な重さのものを選びましょう。

5. 切れ味が長持ち!愛用の道具を錆びさせないためのお手入れ方法


良い道具を揃えたら、その性能を維持するために正しいお手入れが欠かせません。少しの手間をかけるだけで、道具の寿命は格段に延びます。

基本的なお手入れは、以下の3ステップです。

  1. 汚れを落とす
    作業が終わったら、まず刃に付着した樹液(ヤニ)や泥などの汚れをきれいに拭き取ります。ヤニが固まってしまった場合は、専用のクリーナーを使うと簡単に落とせます。
  2. 水分を拭き取る
    汚れを落としたら、乾いた布で水分を完全に拭き取ります。水分が残っていると、サビの最大の原因になります。
  3. 油を塗る
    最後に、刃の部分に薄く油を塗っておきます。サビを防ぎ、刃の動きをスムーズに保つ効果があります。ミシン油や専用の刃物油を使いましょう。

使い終わったら必ずこの3ステップを習慣にすることで、いつでも最高の状態で道具を使うことができます。保管は、湿気の少ない風通しの良い場所が理想です。

6. 【よくある質問】 剪定道具に関するQ&A


Q1. 剪定ばさみと植木ばさみの違いは何ですか?どう使い分けるの?


A1. 剪定ばさみは、太めの枝を「切断する」ための、パワー重視の道具です。刃が厚く、強い力に耐えられます。一方、植木ばさみは、細い枝や葉を「整える」ための、繊細さ重視の道具です。刃が薄く長いため、細かい作業や仕上げに向いています。まずは剪定ばさみを基本とし、より美しい仕上がりを目指す場合に植木ばさみを使い分けるのがおすすめです。

Q2. ホームセンターの安い道具でも大丈夫ですか?


A2. もちろん、最初は手頃な価格の道具から始めてみるのも一つの手です。しかし、安い道具は刃の材質や作りが簡素な場合が多く、「すぐに切れ味が悪くなる」「耐久性が低く壊れやすい」といったデメリットもあります。長く剪定を楽しみたいのであれば、少し奮発してでも、信頼できるメーカーの、手入れをしながら長く使える道具を選ぶことを強くおすすめします。

Q3. 道具を使う際の服装など、安全のための注意点はありますか?


A3. はい、安全対策は非常に重要です。最低限、以下の点は必ず守ってください。

  • 手袋(グローブ):手の保護と滑り止めのために必須です。
  • 保護メガネ:切った枝や木くずが目に入るのを防ぎます。
  • 滑りにくい靴:足元を安定させ、転倒を防ぎます。
  • 長袖・長ズボン:枝による擦り傷や、虫刺されから肌を守ります。

まとめ:良い道具は、あなたの最高のパートナーになる


今回は、庭木の剪定を始めるための道具について解説しました。

  • 道具選びは、木の健康と自身の安全のために非常に重要。
  • まずは「剪定ばさみ」「植木ばさみ」「のこぎり」の三種の神器を揃える。
  • 自分に合った道具を選び、使用後のお手入れを習慣にすることが大切。

手にしっくりと馴染み、スパッと切れる良い道具は、剪定作業を格段に楽しく、そして安全なものにしてくれます。それはまるで、信頼できるパートナーのような存在です。

この記事を参考に、ぜひあなたにとって最高のパートナーとなる道具を見つけて、DIYでの庭木剪定を楽しんでください。

もし、「うちの庭にはどんな道具が合っているんだろう?」と迷われたり、道具を揃えた後の実際の剪定方法に不安を感じたりした際には、いつでも私たち株式会社プラッツにご相談ください。あなたの庭づくりを、道具選びの段階から喜んでサポートさせていただきます。

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